2005年12月20日

『ドッグヴィル』

ドッグヴィル プレミアム・エディション

ラース・フォン・トリアー監督。二コール・キッドマン。

これは2005年に僕が見た中ではベストかもしれません。
賛否両論、真っ二つに別れそうですけど。

前衛舞台のような白いチョーク輪郭を描いたセットの中で物語は進みます。
これが強烈に生きるのが
キッドマン演じるグレースが男に陵辱されるシーンです。

男の腰の動きを撮りながら、カメラをずっと引いていきます。
壁が無くて見えているんだけど、何事も無く日常を演じる他の役者達。
たまりません…。

この監督は、SMとフェチの何たるかを良く知っていますね。
というか、そのあたりの嗜好が自分と一致しているのかもしれませんが。
僕にとっては『ピアノ・レッスン』で感じたのと同等のフェチの感覚でした。
種類は少し違いますけど。

僕が感心したのは
夕日に照らされた尖塔の先の影が、お店のOPENの看板の"O"の部分に当る
というような事を言った盲人役の人のセリフです。
ものすごいフェチですね。
あと、グレースに付けさせる首輪も(鈴付きですよ…)。

3時間近くありますが、長さを全く感じさせません。
ラース・フォン・トリアーの変態ぶりが発揮された
素晴らしい映画だと思いました(本当に褒めてます)。

ラストも考えさせられますね。
あの冷静で独特の毒の入ったナレーションも効いていると思いました。

これだけのメッセージ性のある作品を撮れる監督は
今、他に誰がいるでしょうか。。。

『ラース・フォン・トリアー初期監督 DVD-BOX』『ヨーロッパ』を思わず買ってしまいました。

ちなみに『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は観ましたが『奇跡の海』は持っているものの寝かせ中です。
初期の作品とともにこれもいつ観ようかと楽しみです。
posted by vlt at 13:44| Comment(2) | TrackBack(3) | cinema | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとう。
なるほど、フェチ論ですか。
まあ、あんな舞台装置を作るわけだから、監督、相当な「オタク」ですね。
Posted by kimion20002000 at 2005年12月26日 11:30
コメント&TBありがとうございます。

確かにかなりの「オタク」でしょうね。
「オタク」という形態でしか、才能を表現できない場合もありますね。
彼もそれではないかと思っています。
Posted by vlt at 2005年12月27日 02:31
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『ドッグヴィル』 ラース・フォン・トリアー監督
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「ドッグヴィル」(デンマーク/ラース・フォン・トリアー監督)
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ドッグヴィル
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