2006年01月29日

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』

ダンサー・イン・ザ・ダーク

ラース・フォン・トリアー監督。ビョーク。

ラース・フォン・トリアーの世界です。
観客の心と主演女優を、これでもかとばかりにいたぶります。
救い、ありません。

ビョークが演じるセルマの、空想のミュージカルのシーンがあまりに幸せ。
でもそのおかげで現実に戻った時が余計に悲惨に感じられます。
何が気分が悪くなるかという事を、嫌というほどこの監督は知っていますね。

最近『ディア・ウェンディ』という、ラース・フォン・トリアーが脚本を書いて
別の人が監督をした映画を観たのですが
「いつ女優がいたぶられるんだ」
「いつ嫌な思いをさせられるんだ」
観ながらそればかり考えてました。
かなりラース・フォン・トリアーに毒されてます・・・。

とはいえ『ディア・ウェンディ』も面白かったですけどね。
銃オタクでフェチで、サービス精神満点で。
ラース・フォン・トリアー的ではなかったですが。
さわやかでした。
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2006年01月20日

『イヴォンヌの香り』

イヴォンヌの香り

パトリス・ルコント監督。サンドラ・マジャーニ。
この作品がまさかDVD化されるとは思いませんでした。

これぞルコント、という映画です。
時々挿入される、暗闇と炎に照らされた主人公の顔。
船の上でスカートがひらめくシーン。
ラストは胸がつまります。
何よりもサンドラ・マジャーニが美しいです。
ルコントは本当にきれいに女性を撮りますね。

サンドラ・マジャーニはこの作品だけにしか出ていないようですね。
探しても見つかりませんでした。
彼女の存在自体が、ファム・ファタールですね。
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2006年01月13日

『愛の嵐』

愛の嵐-無修正ノーカット完全版-

ダーク・ボガート、シャーロット・ランプリング主演。

ランプリングの魅力につきます。

回想ででてくる、空中ブランコのシーン。
裸で検査されている時に、三つ折の靴下は身につけているシーン。
ダーク・ボガートとホテルのフロントで再開した時の三白眼のあまりに美しい目。
バスルームで傷つけあうシーン。
ランプリングが将校の帽子をかぶって踊るシーン。
過去に着せてもらったような子供服をあえて買い、会ってしまうシーン。

この監督のセンスはたいしたものですね。。
センスもさることながら、このテーマで良く撮ったなと思います。

ナチスというあまりに大きな狂気に飲まれてしまった二人。
最後まで逃れる事は出来ませんでした。
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2006年01月12日

『五線譜のラブレター』

五線譜のラブレター 特別編

アーウィン・ウィンクラー監督。ケビン・クライン、アシュレイ・ジャド。

舞台で繰り広げられる自らの一生を、ポール・コーターが観客として観るという設定。
アシュレイ・ジャドが美しいです。

ロビー・ウィリアムズ、エルビス・コステロ、アラニス・モリセット、シェリル・クロウ、ナタリー・コール・・・あまりにも豪華な顔ぶれ。
アラニスも出てましたけど、全然アラニスっぽくなくて観ている時は分かりませんでした。

これだけ豪華な顔ぶれですので、ミュージカルとしてももちろん楽しいです。

でも、これこそ愛なんでしょうね。
ただのミュージカルに終わらず、じんと来ます。
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2006年01月11日

『フルメタル・ジャケット 』

フルメタル・ジャケット

キューブリック監督。

人の精神が壊れていく様を描かせるというのは
キューブリックの一番得意なところですね。

この映画、見どころはたくさんあります。
1部が海兵隊の訓練シーン、2部が戦地での戦闘シーンと言ってもいいでしょう。

そのなかでもとび抜けてキャラが立っているのが、ハートマン軍曹。
この人、海兵隊教官の技術指導の為に呼ばれたらしいですが
あまりにもの素晴らしさに、キューブリックはそのまま役者として使ったそうです。

ランニング中の笑い転げてしまう歌。
"P.T.!!"の掛け声。
ハートマン軍曹のセンスある罵詈雑言。
皮肉ッぷりがたまりません。

ハートマン軍曹ごっこ、楽しいです。

"Sir,Yes Sir!"
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2006年01月10日

『ノスタルジア』

ノスタルジア

タルコフスキー監督。
これ『サテリコン』と2本立てで観ました。
あまりにもあんまりな2本立て・・・。

映画を観ながら寝てしまうなんて事は、まず無いのですが
これは途中の数分間、寝てしまいました。
一緒に観ていた人(このDVDを貸してくれた人)は
5回くらい寝てたそうで、そういう映画だそうです。。

映像がめちゃきれいで、セリフはぼそぼそと小さく
登場人物の動きはスロー再生のようにゆっくり。しかも繰り返し・・・。
これは眠くなりますね。

でも、この監督の映画はまた観てみたいと思いました。
映像に関する美意識が、ずば抜けているからでしょうか。
抜け出せない魅力があります。
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2006年01月08日

『戦慄の絆』

戦慄の絆

クローネンバーグ監督。ジェレミー・アイアンズ。

オープニングの手術用具の設計図から魅せてくれます。
『クラッシュ』とこの映画は、クローネンバーグ作品の中でフェチ度が群を抜いています。
人間の柔らかい皮膚に突き刺さる金属的なものにたまらない快感を感じるんでしょうね、この人。
ジェレミー・アイアンズは完璧な紳士から、ズタボロに転落していく役が良く似合います。
『ダメージ』もそうでしたけれど。

両手を挙げて神のようなポーズでの赤の手術用の服。
そして何よりも、あまりに金属的な(実際金属だけど)手術道具。
クローネンバーグのフェチが満開です。
最高の映画。
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2006年01月07日

『サテリコン』

サテリコン

フェリーニ監督。

これはなんと言えばよいのでしょう・・・。
エロ、グロ、奇形なんでもあり。
酒池肉林のカオスの世界です。

豚(?)の腹をばっさり刀で引き裂いて
中から臓物のような食物が吐き出されるところが鮮烈です。

フェリーニって、『8 1/2』とか『甘い生活』とかを
観た事があるんですがこれは全く別世界ですね。
最後の壁画で、これは神話に近いローマの物語か何かと思いました。

それにしても、最後まで観せ続けるあたりはさすがです。
映像も素晴らしいです。センスがずば抜けてると思いました。
ただ、もう1回観るとなるとツライ気が。。。

これを観ると、ラース・フォン・トリアーとかは
まだ親切だと思ってしまいますね。

少なくとも、分かりやすいですから。
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2005年12月20日

『ドッグヴィル』

ドッグヴィル プレミアム・エディション

ラース・フォン・トリアー監督。二コール・キッドマン。

これは2005年に僕が見た中ではベストかもしれません。
賛否両論、真っ二つに別れそうですけど。

前衛舞台のような白いチョーク輪郭を描いたセットの中で物語は進みます。
これが強烈に生きるのが
キッドマン演じるグレースが男に陵辱されるシーンです。

男の腰の動きを撮りながら、カメラをずっと引いていきます。
壁が無くて見えているんだけど、何事も無く日常を演じる他の役者達。
たまりません…。

この監督は、SMとフェチの何たるかを良く知っていますね。
というか、そのあたりの嗜好が自分と一致しているのかもしれませんが。
僕にとっては『ピアノ・レッスン』で感じたのと同等のフェチの感覚でした。
種類は少し違いますけど。

僕が感心したのは
夕日に照らされた尖塔の先の影が、お店のOPENの看板の"O"の部分に当る
というような事を言った盲人役の人のセリフです。
ものすごいフェチですね。
あと、グレースに付けさせる首輪も(鈴付きですよ…)。

3時間近くありますが、長さを全く感じさせません。
ラース・フォン・トリアーの変態ぶりが発揮された
素晴らしい映画だと思いました(本当に褒めてます)。

ラストも考えさせられますね。
あの冷静で独特の毒の入ったナレーションも効いていると思いました。

これだけのメッセージ性のある作品を撮れる監督は
今、他に誰がいるでしょうか。。。

『ラース・フォン・トリアー初期監督 DVD-BOX』『ヨーロッパ』を思わず買ってしまいました。

ちなみに『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は観ましたが『奇跡の海』は持っているものの寝かせ中です。
初期の作品とともにこれもいつ観ようかと楽しみです。
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2005年12月19日

『テス』

テス プレミアム・エディション

ポランスキー監督。ナスターシャ・キンスキー。

ナスターシャ・キンスキーが悲惨なまでに苛められます。
この人、ポランスキーの好みだったんだろうなあ。。

テスは最期まで悲惨です。
相手の男は皆そろいもそろって最悪…。
あまりに悲惨だ。。

美しいシーンは一杯でした。
いちごのシーンは、鮮明に記憶に残っています。
あれは、一度は断らないといけませんね。
後、ラストシーンも。
文芸大作もポランスキーの手にかかると、やはり独自の味わいがあります。

ポランスキースペシャルDVDコレクション 「水の中のナイフ」 「反發」 「袋小路」
まもなく発売されるようです。これは欲しいな…。
posted by vlt at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | cinema | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月29日

『ロスト・イン・トランスレーション』

ロスト・イン・トランスレーション

ソフィア・コッポラ監督。

ここにも、夜眠れず孤独な人達がいる。
孤独感が分かりすぎて、怖い。

最後に救いはあったのだろうか。
あったと信じたい。
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2005年08月04日

『赤い航路』

赤い航路

ポランスキー監督の最高傑作。

『戦場のピアニスト』で一気に有名になってしまったけど
ポランスキーは少人数での心理劇、愛と死を描かせた時が一番凄いと思います。

この作品の登場人物は2組の夫婦。4人だけ。
ヒュー・グラントとクリスティン・スコット・トーマス演じる若い夫婦と
ピーター・コヨーテ、エマニュエル・セイナー演じる謎の夫婦とが
船の中で出会うところから始まります。

ヒュー・グラントが、この謎の夫婦にひたすら翻弄され続けます。
夫からは、信じられないような夫婦の物語を聞かされ、
妻からはそれを信じるなと言われます。

混乱の限界に達したところで、衝撃のラスト。

老人の最後のセリフが心に響きます。
究極の愛ってこういう事なのかもしれません。

最後にほんの少し登場するインド系の少女が
嵐の後の静けさのようで、印象に残ります。
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2005年07月31日

『コックと泥棒,その妻と愛人』

コックと泥棒,その妻と愛人

ピーター・グリーナウェイ監督、ヘレン・ミレン主演。

観客の嗜好を無視して独自の美学を貫く、ピーター・グリーナウェイの傑作。

映画の冒頭から不快なシーンが出てきますが、それは後々の伏線になっています。
ゴルチェの衣裳、あくの強いマイケル・ナイマンの音楽、そしてグリーナウェイの映像美。
それが見事に結晶した奇跡のような作品。

なんといっても、ヘレン・ミレンが美しい。
若かりし頃のティム・ロスが、泥棒の手下役で出演しているのも、今見ると面白いです。
そしてラストシーンの格好良さ!
見事というしかないですね。

グリーナウェイに対する人の反応はそれぞれですが、好みははっきり分れるようです。
僕はもちろん大好き。人には薦めないですけど。。

グロテスクな部分、カニバリズム等がクローズアップされる事が多い映画ですが
個人的には、究極の愛を描いていると思います。

こういう映画は大好き。
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2005年07月30日

『ピアノ・レッスン』

ピアノ・レッスン

ジェーン・カンピオン監督、ホリー・ハンター主演。

映画館で公開された当時、僕はまだ10代でした。
あまりの衝撃で席を立つ事ができずに、そのまま3回観ました。

砂浜に置き去りにされた一台のピアノ。
そこから物語が始まります。

マイケル・ナイマンの音楽も最高ですが、
ホリー・ハンターの魅力に尽きると思います。
脇を支えるハーヴェイ・カイテルや、サム・ニールの演技もさすがです。

この映画には、性的なものも含めて、何箇所か細かい伏線がさりげなく張られています。
あからさまなものではなく、何回か観てやっと分かる程度のものなんですが。
後になってじわっと感情に訴えかけられてきます。

何回観ても、素晴らしい映画だと思います。
僕の中では、今でも3本の指に入る映画であり続けています。
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2005年07月28日

『デブラ・ウィンガーを探して』

デブラ・ウィンガーを探して

ロザンナ・アークエットつながり。
彼女の初監督作品。

観る度に元気が出る映画です。
ハリウッド女優34人に、インタビューして回るのですがとにかくすごい面子です。
個人的に気になったのは、ホリー・ハンター、シャーロット・ランプリング、デブラ・ウィンガー、ジェーン・フォンダ。

もちろんみんなすごい女優だから、どこまでが演技と本音の境界なんて分からないんだけど。
ホリー・ハンターは、強いな、というイメージを持ちました。
シャーロット・ランプリングは、数カットしか出てないのですが、存在感はさすが。
デブラ・ウィンガーは、キレイでビックリ。引退して幸せそうでした。
ジェーン・フォンダのインタビューのシーンは、この映画の圧巻でしょう。
演技について語るところは思わず引き込まれてしまいます。
この人は、本当の女優なんだなと感じさせられました。

ラストのロザンナ・アークエットが風に吹かれるシーンがさわやかです。
何度も何度も見ては元気をもらっています。
あと、この映画見るとロザンナ・アークエットがより一層好きになりますね(前から好きだったけど)。
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2005年07月25日

『クラッシュ』

クラッシュ

バラードつながり。
原作がバラード、クローネンバーグ監督で、ジェイムズ・スペイダー、ロザンナ・アークエット、ホリー・ハンターも出演とくれば観るしかないでしょ。

クローネンバーグのフェチが全開です。ロザンナ・アークエットの衣装なんてその典型。『戦慄の絆』を観た時も感じた事だけど、この人は身体に装着する人工物のフェチですね。あの時は手術用具でした。

それにしてもキレイなキレイな清潔感というか無菌感が漂う映画。
こういう凍りつくような清潔感はクローネンバーグ独特ですね。

だからこそ逆に、『ザ・フライ』みたいに、あそこまで不潔感、不快感あふれる映画も撮れるのかなと思ったりします。
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